旅と日常のあいだ

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南極旅行09 ウシュアイアの街歩き、世界の果ての博物館とか顔ハメとか

ブエノスアイレスを出発し、南極行きクルーズ船の乗船地であるウシュアイアに到着。前回の記事はこちら(南極旅行08 パタゴニアの山々を見下ろし、世界最南端の街・ウシュアイアへ )。

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ウシュアイア空港は木組みの三角屋根で山小屋みたいな雰囲気だった。空港を出てすぐ、ツアーの主催者であるクォーク・エクスペディションズ社が用意したバスに分乗してウシュアイアの街へ向かう。

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車窓から見るウシュアイアは、急斜面に家が貼り付いていて、すぐ後ろは急峻な山々、すぐ前には海と船。そこはかとなく熱海っぽい。港には遠くからでもはっきりわかる巨大船が停泊しており、「あれが私たちの乗る船かぁ!」と嬉しくなって写真を撮る。しかし、実はこれはエメラルド・プリンセスという最先端の超絶ゴージャスでセレブリティな客船だった。我々が乗るオーシャン・エンデバーは、その陰に隠れてまったく見えていなかったのよ。

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15分ほどで市街地に到着。遊歩道から港方面を見たところ。後ろのドーーンとしたのがエメラルド・プリンセス様(定員4200名!)。左手前の白黒ツートンのお船がオーシャン・エンデバー(定員320名)。並んでみると頼りないような小ささで、これを見た夫は「あれは揺れそうだ……」と声が小さくなっていた。船酔いの心配がものすごくあるようだ。一方の私は楽観視、酔い止め薬も持ってるし船内に医者もいるらしいし、そこまで気持ち悪くはならないだろうと思い込んでいるのだが、果たして。

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今ここに、ツアーに参加する総勢170名くらいのお客さんと陸上スタッフが集まっているのだが、乗船開始までの2時間ほどは自由行動となった。まず訪ねたのが、港近くにあるインフォメーションセンター。「世界最南端の街に来ました」という証明書がもらえる&スタンプを押してもらえるということで。なにしろスタンプ好き。

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証明書には一枚ずつ手書きで名前を書いてくれるのだよ、うれしいな。スタンプは証明書のほか、持参したはがきとパスポートにも押してもらった。南極大陸は国ではないのでそこに行くのに正式な入出国のスタンプというのは存在しないのだが、こうやってウシュアイアの記念スタンプが刻まれたことで「南極入り」の感じが高まるな。

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このあと「世界の果て博物館」へ。かつてパタゴニア地方に住んでおり今はもう途絶えてしまった民族のことを知る。ヤマナ族、セルクナム族。それから郵便局に立ち寄ってみた。変わった切手とか消印を見たかったのだが窓口は大混雑。手持ちの現金も少ないので、何も買わずにそそくさと退散。

さらに街を歩き(急な斜面をひいひい登りながら)、囚人博物館へ。目的は博物館ではなく、入り口にある顔ハメ看板なのだった。数年前にウシュアイアに行ったという稀有な知人から「立体的でいい感じの顔ハメがあります、おそらく世界最南端の顔ハメでしょう」との情報を得ていたからである。

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これがそう。平面ではなく立体人形タイプ。ランプを持っている手は私のものではなく人形のもの。ペンギンを従えて夜回りでもしているシーンなのだろうかね。みやげ店が併設されていたので絵はがきを購入。ウシュアイアは南極への玄関口なので南極チックな絵はがきがたくさん置いてある。私たちはまだ南極に行っていない身だけれど、ここで買わねばいつ買えるかわからないので、「こんな感じの風景が、たぶん見えるのだろう」という希望を込めて、氷山、ペンギン、アザラシなどの絵はがきを買いまくった。夫はヤマナ族のマグネットも買っていた。またマニアックなものを。聞けば友人へのおみやげにするという。友人もたいがいマニアックやな。尊敬。

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しばらく忘れていたがリカちゃん人形を持ってきていたので撮影(これもじゅうぶんマニアックね)。ウシュアイアは過ごしやすい天気で、同じアルゼンチンでもブエノスアイレスが30度超えだったのに対してこちらは13度くらい。寒さを警戒していたがフリース一枚でじゅうぶんだった。晴天のためサングラスは必須。

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海辺の遊歩道(インフォメーションセンターから近い場所)にあった看板がかわいい。「fin del mundo」は、世界の果て、の意味。背後に見えている南極船、あれに乗ってさらなる果ての地に向かうのだよ。「南極へ」というタイトルをつけながらそこに行きつくまでが長かったこの記事も、そろそろやっと本題へ。

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