旅と日常のあいだ

石川県発、近場の寄り道から海外旅行まで。見たもの、食べたもの、面白いことの共有。


竹田城めざして兵庫旅1<サバと餃子とお城とココア>

先日、兵庫県に行ったのである。

兵庫県っていっても正直なところ神戸か姫路しか思い出せる地名がなく、したがってそれくらいしか行ったことがなく、しかし今回の目的地は神戸でも姫路でもなく、朝来市。つい先日まで読めなかったが「あさごし」である。ピンポイントで朝来市を目指すのは、そこに素敵なお城(正確には城跡)があってそれをぜひぜひ見たいからなのだが、ともかく兵庫まで行くのに静岡からただ往復するだけっていうのももったいない。そんなわけで、欲張ってあちこち寄り道しながらのドライブ。

静岡からぐんぐん北上して福井県敦賀市へ。福井はサバ! そしてカニ!!

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焼きサバ丼。脂ののりが前代未聞。ノリノリ。美味!!

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カニ汁。ダシパワー半端ない。腹も脚も、身をほじくりつくした

お腹いっぱいになったところで海沿いの道を西へ向かい、京都入り。日本三景である天橋立を見たくて向かったものの、雲行きがあやしくなる上にあれよあれよと日が落ちて、着いた時には薄闇のなか。絶景を見下ろすロープウェイはすでに営業時間を終了しており、そこに至る車道には門番のおじさんがいて「もうおわりだよ!こんな時間にのぼっちゃだめだよ!!」とすげない一言。せっかく数日前から股のぞきの練習をしてきたというのに、披露する場がなかった。まあね、全景を見ることはかなわなかったけれど、なんとなくシルエット(一部)は見たからよしとする。

ところで、「天橋立」といえば、百人一首を知ってる人ならこの歌が浮かぶだろう。 

  大江山いくのの道も遠ければまだふみもみず天橋立

地図を見ていたら、天橋立のそばには「大江山」も「生野」もあった。歌に詠まれたその場所が、平安時代から変わらぬ名前で今もそこにあることにじんわりと感動を覚える。それから、「由良川」っていうのもあった。「由良」といったら、もちろんこの歌だ。

  由良のとを渡る舟人かじをたえゆくえも知らぬ恋のみちかな 

和歌をつぶやいて知的な文学少女を気取りつつ(誠に遺憾ながらどう見ても少女じゃないけど)、さらに南下して本日のゴールは京都府福知山市。ここに宿をとり、兵庫入りは明日の早朝である。

さて、京都での夜。何を食べようかなあと考えた挙句たいして迷いも悩みもせずに決まった夜ごはんは、京料理などではまったくなく、餃子の王将であったとさ。ちなみに人生初の王将であった。餃子とやきそばでふくれあがったお腹をどうにかすべく、夜の街を散歩(っていってもクルマだけど)。

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ライトアップされた福知山城。端整なお城である

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お城のすぐそばに、遅くまで開いている素敵なカフェを発見。ホットチョコレートを頼んだら、チョコレートスパイスがついてきた(ちっちゃなスコップみたいなのに粒つぶが)。これにシナモンやら何やらが混ざっていて、途中でカップに入れたら香りが変わってとても美味しかった。

さあ、次の日は早起きして京都を発ち、兵庫へ向かうのだ。朝来市だ。目的地は「竹田城」。別名を、「天空の城」または「日本のマチュピチュ」。果たしてその風景は。