旅と日常のあいだ

石川県発、近場の寄り道から海外旅行まで。見たもの、食べたもの、面白いことの共有。


読書による脳内活動が忙しい。有川浩、歌野晶午、DEATH NOTEほか

満ち足りた気分を感じられるのは、読みたい本が手元にたっぷりあって、しかも時間もたっぷりあるとき。そんな時間がどれだけでも続けばいいのにと思いながらページを繰る私は典型的なインドア派ながら、頭の中はそんじょそこらのアウトドア派よりいっそ激しく活動中である。脳内恋愛、脳内戦闘、脳内旅行、脳内殺人事件に脳内名探偵登場と忙しいことこの上なし。やれやれ、自慢にもならん。

で、夏ごろから脳内を甘くとろかしていた有川浩の図書館シリーズ最終巻「別冊 図書館戦争2」をようやく読了。なんやかんやあったけど、とにかくハッピーエンドで良かった良かった。主人公の周囲がことごとくイイ男&イイ女ばかりゆえ、物語世界への羨望や現実世界への絶望にさいなまれて悶々とさせられたけど(大げさな…)。仕事ができて一途で照れ屋でときに強引かつ危なっかしい素敵な教官って、どこをどう探したら見つかるの? 誰か教えて。

物語はハッピーエンドが一番だよねとつねづね思っているくせに、その直後に手に取ったのは歌野晶午の「ハッピーエンドにさよならを」。内容をまったく知らずに読み始め、章の終わりで驚きの展開があったのでどういうこと!?と次章を開いたら、もう次の話だった(短編集だったのだ)。そうだよ、歌野晶午といえばこの「え?ええっ?うわ!!」っていう意外な結末が読みどころなのだった。その意味で、収められた短編はどれもとても巧妙で面白かった。そして、どれもこれも見事に後味が悪かった(もちろんいい意味で)。なるほど、だからこのタイトルね、と納得。

そして現在、漫画「DEATH NOTE」を再読中(どんどんハッピー色が失われていく…)。これが終わったら<私的古典名作キャンペーン>を開催予定で、橋本治「桃尻語訳 枕草子」、白土三平カムイ伝」、萩尾望都ポーの一族」が控えている。なんという超強力布陣。なんという統一感のなさ。しかもそろそろ、図書館で予約待ちの5冊が続々手元に届きそうなタイミングだもんねー。読書の秋にはおさまりきらず読書の冬に突入するこれから、我が脳内における活動は多分野で激しさを増す一方だ。インドア派だなんて誰にも呼ばせんよ。